流離

流されて

辿るがままに暮れる日の

雨に輪郭が緩む街

俯く人の傘は揺れ

平静の訪れ

 

濡れた足下に伏せた眼に

私を過る冷えた熱

戻らないもの程鮮やかなのは何故?

葉を撫でる風は地を目掛け

出口無き螺旋を描く

 

重ねた夢を捩り合い

燃え尽きた季節

 

壊れた約束は縺れた響き

交わした囁きがいつか

時を繋ぐまでの流離い