2024-03-03 耀光 詩 打ち寄せて 汀を浚う白波の 乾く砂面に消える泡沫 波間を走る耀きは 思い出せない在りし日の影 風が凪ぎ 鴎が空を通り過ぐ 潮騒だけが響く辺に 目蓋を閉じる私の眼 消せぬ光が記憶なら 帰らぬ声は誰のもの その輪郭をなぞっても その輪郭は閉じたまま 遠く耳を打つ 別れのような遥かな汽笛